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【StoryAIユーザーボイス】Vol.2 受賞歴多数の若手映画監督・清水健斗さん

最終更新: 7月8日

 リリース直後から、多くのクリエイターに使っていただいている StoryAI。ユーザーにうかがったお話の一部をご紹介します。

 第二弾は、国内外の映画祭で多数の受賞歴を持つ映画監督・清水健斗さんです。


◆ハリウッド映画祭のトレーラー部門で快進撃! 『YOKOHAMA RELIGHT』

川合:今日はありがとうございます。StoryAI ではどんな作品のシナリオを解析されたんでしょうか?

清水さん:メインは現在制作中の『YOKOHAMA RELIGHT』という作品です。ちょうどシナリオを練っている段階なので、解析をかけて、改稿して、また解析をかけてと繰り返して使ってみました。後は過去作品のシナリオも一通り試してみました。

川合:改稿の参考にしていただくのは理想的な使い方ですね。『YOKOHAMA RELIGHT』はどんな作品なんですか?

清水さん:純血の日本人とそれ以外の人、外国人や混血の人々が分断された未来を描いた作品です。映画祭出展用にトレーラー(予告編)だけつくってあるので、よかったら観てください。

▼『YOKOHAMA RELIGHT』トレーラー

川合:人種差別にしろ、パンデミックにしろ、今リアリティーを感じるテーマ設定ですね。

本編を観たくなりました。

清水さん:ありがとうございます。この作品の企画は2017年に動き出しました。近い未来に起こり得る問題を予測するつもりではあったんですが、2020年になってBLMだったり、香港の話だったり、新型コロナウイルスだったり、作品に重なる出来事が次々に起こっているのには自分でも少し驚いています。 清水さん:このトレーラーは、ハリウッドの3つ映画祭のトレーラー部門でWinner(部門最高賞)を受賞したんです。日本の未完成映画予告編大賞というコンテストにも応募して、そちらでもファイナリストに残りました。

川合:本編は今後どんなスケジュールで製作される予定なんですか?

清水さん:年内に脚本を完成させて、2021年には撮影を行いたいと考えています。映画祭での評価がまさにそうだったんですが、国を問わず関心を寄せていただけるテーマ設定だと思っているので、海外配給も視野に入れて4ヶ国語に対応できるチームで制作を進めています。

◆StoryAIを使いこなせば、改稿の効率が上がる

川合:StoryAI はどんなきっかけで使っていただいたんですか?

清水さん:プレスリリースを観たのがきっかけです。今、映像を活用したスタートアップビジネスに関わっていることもあって、新しいサービスとかビジネスとかに興味があって。定期的にプレスリリースサイトを見るようにしているんです。

川合:ちょっと脱線しちゃいますが、映像を活用したビジネスって、どんなビジネスですか?

清水さん:いろんな企画が走っていて、例えば動画でPRできる旅行情報サイトや、VRを活用した介護サービスなんかですね。まだ開始していないものなので、詳細にはお話できないんですが。

川合:監督業以外のチャレンジもされているんですね。おもしろそうなビジネスなので、ぜひまた詳しい話を聞かせてください。 川合:StoryAI のお話に戻しますが、リリースを読んでどんな感想を持ちましたか?

清水さん:どうやってグラフを出しているのか、仕組みが気になりましたね。僕自身、シナリオを書くときは手作業でエモーショナルアークのグラフをつくるようにしているので、どんなサービスかはすぐイメージできて。 清水さん:使ってみて、想像以上に精度が高いなと感じました。過去作品も含めていろんなパターンのシナリオを解析してみたんですが、ちょっと定石から外したような、中盤を大きく落とすようなプロットのものもしっかり読めていましたから。

川合:ありがとうございます。ご自身でグラフを書く方には、サービスの価値を実感してもらいやすいなと感じています。普段からそこまでやっている方はあまり多くないのが残念ですが(笑) 川合:『YOKOHAMA RELIGHT』では改稿に使っていただいているということですが、StoryAI があることで改稿作業はどう変わりましたか?

清水さん:効率がぐっと上がりましたね。出てくるグラフはほとんど違和感がなくて、ちょとズレているかなという箇所だけを自分で補正するくらいで済むので、ゼロから自分でつくるよりも断然早くなりました。

川合:なるほど。 清水さん:あとは、客観的な示唆を24時間いつでも気軽に得られるのもありがたいですね。僕のブレーンというか、先生が映画プロデューサーで大学教授もなされてる方で、いろいろとアドバイスをいただいているんです。初稿から2稿に改定した際、公野さんから「エンタメ性がちょっと低くなっちゃったね」と指摘された箇所が、StoryAIのグラフでも僕の想定より低く出ていて。専門家の指摘と同じ趣旨の発見があるのはすごいですよね。もちろん、公野さんのフィードバックのほうが詳細かつ具体的ではあるんですが、ほいほい相談するわけにはいかないですから。

川合:ちなみに、その箇所はどんな変更をした箇所だったんですか?

清水さん:ちょっと話が複雑になる箇所だったので、登場人物を減らすことで流れをスムーズにしようとしたんです。そしたら、話がスッキリした代わりに、感情のうねりがなくなっちゃったという感じですね。必ずしもそれが悪いわけではなくて、あえて中盤を平坦にすることで、ラストを衝撃的に見せるという手もあります。 清水さん:要は意図次第ではあるんですが、StoryAI は、意図通りに感情を動かせているかを素早く確認できるツールというイメージですね。逆に言えば、意図がないと使いこなせないということでもあるので、ユーザー側にもある程度のスキルが求められるのかなと思います。

◆日本の映画の多くは、調理が終わる前の皿?

川合:グラフを自作されていたことだったり、社会の動きを読んだテーマ選びだったり、清水さんの映画づくりの姿勢はすごくロジカルですよね。もともとそういうタイプだったんですか?

清水さん:どちらかというとそうだったとは思いますが、すごく意識するようになったのは海外映画祭に出品して、いろんな人から質問攻めにされたことがきっかけになっていると思います。審査員にしろ、他の出品作の監督にしろ、演出意図をものすごく緻密に観てくるんです。すべてにおいて“Why? Why? Why?”で。それがカルチャーショックでしたね。

川合:例えばどんなことを聞かれるんですか?

清水さん:セリフの言い回しだったり、カメラ割だったり、音だったり、照明だったり、表現すべてです。下手なことはできないなって心底思ったのは、ある作品で本職のカメラマンが撮ったカットに、僕自身で撮ったカットを混ぜて使ったときのことですね。実は僕が撮ったカットは微妙にピンボケしちゃってたんですが、許容範囲だと思ってそのまま使ったんです。そしたら審査員から、「あそこのデフォーカス(ピンボケ)はどういう意図だ?」って聞かれて。その場はなんとか取り繕ったんですが、冷や汗をかきましたね。

川合:日本ではそういう指摘を受けることはないんですか?

清水さん:あんまり覚えがないですね。そういうことを指摘しているとキリがないというのもあるかもしれません。日本の映画祭では、意図が汲み取れない表現だらけの作品も見かけるので。海外の映画関係者で「日本の映画を観ると、調理が終わる前の皿を出された気分になる」って言う人がいて。詳しく聞くと、理論の裏付けがないことや、表現が画一化してしまってて作家性が感じられないことが気持ち悪いみたいでした。

川合:日本映画も昔は世界から称賛されていたんですが、今のその評価は残念ですね。

清水さん:小津さんがイマジナリーラインをあえて超えることで家族の分断を表現していたように、意図がある新しい表現をつくっていた時代もありましたよね。そういうスクリーンに映っているものだけに収まらない奥行きのある表現を、海外の人たちは“体積の大きい映画”だと表現していました。僕もそういう映画が撮りたいと思っています。 清水さん:映画ってエンターテイメントのなかでも拘束時間が長いコンテンツですよね。限られた人生のなかから2時間、3時間っていう貴重な時間をいただく以上、意味あるものを届けたいので。


◆ガラパゴス化した映像業界を変えたい

川合:そういう意識で作れば、世界中で配給される作品になりそうですね。

清水さん:それができるとうれしいですね。でもそのためには、単にクリエイターとして努力するだけでは足りないとも思っています。製作委員会方式では、どうしても限界があるなと。大勢の出資者がそれぞれの都合を主張し合ってたら、筋の通った作品はできないですよ。一人ひとりのリスクは分散されるかもしれないけれど。 清水さん:でも、生まれ育った国である日本には思い入れはあるので、メイド・イン・ジャパンのものがガラパゴスのままでいるのも嫌で。業界の構造が勝手に変わっていくことはないので、自分たちで変えようと動き始めています。

川合:例えばどんなことをしているんですか?

清水さん:今関わっているプロジェクトでは、独自の契約書フォーマットを弁護士と相談しながら自分でつくりました。日本の映像業界のクリエイターって、契約周りに無頓着なことが多くて、映画会社や大手制作会社から提示される契約書を、ろくに確認もしないままサインしているような状況で。 清水さん:今回つくった契約書は、クリエイターが不利になることがないように、条項を精査しました。セクハラやパワハラ、薬物スキャンダルなどに関する取り決めなども盛り込んでいます。この契約書は、誰でも使えるフリーフォーマットとしてWebかどこかで公開したいなとも考えているところです。

川合:それはすごくいいですね! 日本のクリエイターは法律への意識が希薄なので。著作権トラブルなんかは頻発していますし。

清水さん:「日本ではクリエイターの地位が低い」って声をよく聞きますが、クリエイター側にも問題があると思うんです。おっしゃるように、法令遵守ができていないこともそうですし、社会に貢献しようという気概がないのも原因の1つです。 清水さん:映像に関する技術って、エンターテイメントだけじゃなく、いろんなところで人の役に立てるはずなんです。例えば僕は、3.11を題材にした映画やドキュメンタリーを継続的に撮っています。原爆の被爆者の証言映像にも関わりました。次世代に伝えるべきことを記録するという意味で、これも1つの社会貢献だと思います。さっきチラッとお話した、スタートアップ事業もそうです。映像で旅行をPRすれば地方の活性化につながるし、介護VRは高齢化問題に対するソリューションにもなります。

川合:そうやって映像関係者が社会に貢献すると、業界の地位も上がっていくと。

清水さん:はい。そうすれば制作環境ももっと良くなって、映画もつくりやすくなるはずです。視野を広く持って、いろんなことに関わっていきたいですね。

<了>

清水健斗さんが携わった葛飾北斎の生誕記念プロジェクト「The life of HOKUSAI」の情報はこちら


代表作「漂流ポスト」は絶賛上映中!



◆本記事の解析結果はこちら


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