検索

JRPGの体験版はどう見せるべきか?(ドラクエ11Sのシナリオ解析)

最終更新: 7月14日

前回のシン・ゴジラに続いて、今回はスクウェア・エニックスさんのドラゴンクエスト11Sです。数年前に購入しておいたものが役に立ちました。


是非みなさん、ダウンロード版がお求めやすくなっているので買ってくださいね。4、980円(税抜き)です。


さて、今回は昨今盛り上がっているインディーゲームにおいて、体験版はどのようにストーリーを体験させるべきかというテーマで解説していきたいと思います。


◆ドラクエ11Sの第1章は美しいV文回復型

 早速ですが、下記のグラフをごらんください。ドラゴンクエスト11Sの体験版の範囲は、主人公の出生から温泉街を超えた先で終わります。これでちょうど10時間です。全体の1/10程度だったと記憶しています。





シン・ゴジラの時のグラフを思い出してみると、シン・ゴジラも全体としてV字回復型の話であり、大作と言われるストーリーは大体この形になっています。アヴェンジャーズなどもこの形になります。


また、フラクタル構造として表現されるため、1章でV字なら全体でもV字になりやすいとも言われていますので、全体の解析が終わればきっとV字になっている事がわかります。


しかし、V字だから良いというわけではありません。V字型は極めて危険な形だとも言われていて、この形を素晴らしいストーリーに見せるためには、多額の予算をかける必要があるのではとも統計的にみて取れます。ただ、それはこの形のストーリーの多くが多額の予算をかけられて公開されていたから、とも言えます。


実はもう一つ解析している作品がありますが、そちらは全く違うグラフの形をしています。20世紀最後の物語はある特徴がありますが、それはまた別の時にお話しします。


しかし、ドラクエ11が最初から成功を約束されたお話であったのかはよくみて取れます。


◆気になるのは序章

これはプレーしていても気になりましたが、序章はどうしても説明が多く、たるいなと思っていました。それがグラフにもみて取れていて、青いグラフをみてみると、リズムが一定で、ドラクエに慣れ切ったユーザーからするとイライラポイントかもしれません。


ですが、ここから始まるユーザーからすると、このぐらいで丁度良く、どこにユーザーを定義するのかによって変わるのですが、初心者に優しいRPGがドラクエですから、まさに、ほりいゆうじさんの哲学がしっかりと伝わっているとも言えます。


実際に1時間程度の我慢なので、ここで投げ出す人はほとんどいないですから大丈夫だと思います。


◆どのシーンで下がっていったのか?

具体的に説明すると、村を出て、デルカダール城に向かうと、捉えられてしまい、その後牢屋でカミュと出会って地下道を抜け、ブラックドラゴンに追われて滝壺に飛び込む部分は、アップダウンが激しくハラハラドキドキさせるような展開です。これを活性と言います。(15−30シーン)


その後、外れの教会からデルカダールの街に再潜入し、イシの村に向かうのですが、そこの途中で出てくるきこりの話の部分が下がっています。その前の野宿でレシピを教えたりする部分で、少し不活性化して、ゆっくりとしたペースなので下がっていきます。ジャングルの話はギャグシーンでもあり、少し悲しいお話でもあるのですが、ゆったりとした感じなので、心理的には不活性なのでしょう。(31シーンから42シーン)


その後、イシの村が全滅し、過去のイシの村へいくシーン(ドラクエ5のサンタローズのオマージュ)は、心理的に悔しさが増していきますのでまた活性してきます。


そして、旅の扉の前では、グレイグに追い詰められますが、なんとか逃げ切り、温泉地帯にいきます。そこからダンジョン探索やボス戦を経て、美人姉妹と合流するという流れです。


そして次のエリアに突入しようとしたところで、体験版が終わります。ここで、上向き、希望ややってやるぞ的な気分で終わらせているため、購買率は高いのではと思います。


体験版をクリアして、データを引き継ぐと、おまけでスキルの種がついてきます。これはストーリーだけで買って貰えるかわからないため、プロデューサーやマーケターが不安からつけたのだと思いますが、この結果をみても、ストーリーだけでも十分買ってもらう事ができると思います。


つまり、おまけ商法というのは買ってもらえるかわからないから、にんじんをぶら下げておこうという売り手の不安から生まれたと思います。(もちろん、体験版を遊んでくれた人向けにねぎらいの意味もあるとは思います。)


◆インディゲームは真似て良いのか?

さて、本題のインディゲームの体験版を作るためにストーリーラインはこれで良いのか?というと、私的にはNoと言いたいです。やはり、この形を作るということは、ハラハラドキドキを連続させるための仕組みが至る所に散りばめられているため、細かい作り込みが大事となります。


それよりは、初めて作るなら、上昇型(ずっと上に向かって上がっていく形)や、下降型(ずっと終わりに向かって下がっていく形)を演出させた方がずっと良いでしょう。ストーリーはシンプルに実装した方が、ユーザーはゲームシステムに没頭できます。戦闘だったり、ダンジョン探索だったり。ストーリー没入型を作るためにはそれ相応の演出が必要なので、そこに時間をかけると、1章でこの形を出すなら最後までずっとこの形を維持するために細かいフラグが必要になります。


これではインディーゲームはかなり大変なことになるでしょう。もしくは、売り方を変えて、1章ずつ出していくなど工夫が必要です。


ただ、多くの作品で共通して言えることは、最後は上がって終わった方が、継続しやすいです。


◆メジャーはこの体験版がその後の継続につながる可能性が高い

逆に、国内含め多くのゲームパブリッシャーは体験版で体験させるストーリーは、このようなV字型がオーソドックスなRPGならば必要でしょう。開発費も年々高騰しているわけで、それ相応のストーリー体験が求められます。


これまで、ストーリーは売れ行きよりも継続のためにあると考えていましたが、どうやら体験版を含めて考えてみると、ストーリーアークの形を考え、ユーザーにその後の展開を示唆させるべきだと思いました。


ですので、まずはインディゲーム開発者がStoryAIを使う場合は、プロットの解析→体験版範囲の解析→シナリオ全体の解析という順番がベストではないかと思います。


いずれにせよ、今回の解析結果は体験版範囲までという部分で、あまり期待していなかったのですが、とても興味深い示唆的なグラフが出たことで、インディーゲーム開発の8手に寄与できればと思います。


この調子で、ウルノーガを倒して一回終わりにするまでと時を戻してからニズゼルファを倒すまでと段階的に解析していければと思います。


◆最後に、弊社ではシナリオのコンサルティングを受けております。

 弊社では、上記のような解析・分析・レポーティングを企業様から有償でお受けしております。また、毎月1社様限定で、公開前提にはなりますが無償で解析・分析・レポーティングをお受けいたします。是非この機会にご活用ください。(お問い合わせフォームは本記事の最下段にございます)


◆本記事のグラフ



淡々と説明した回でした。


◆StoryAIを使ってみませんか?

 上記のようなコンテンツ状態をグラフで把握し、チーム内で共有することで、コンテンツの中身をリリース前にPDCAで改訂していく事が出来ます。

 まずは、フリーでお試しください。法人様には特別なサポートやコンサルティングをおつけしたサービスをご提供しております。


個人のフリーアカウント登録はこちら

https://storyai.app/#plan

Safariの方は表示されないため、お手数ですが、画面をスクロールしていただき「選べるプランをご用意しました。」まで進んでいただければと思います。


 また、今後は個人の方向けに、グラフの読み方、カイゼンポイントをセルフで行うためのセミナーも開催していきます。


法人様のお問い合わせはこちら

https://storyai.app/contact


最後に、今後ストーリーコンサルタントの認定資格を設立しようと考えております。

我こそは、と思う方は是非ご一報ください。

20回の閲覧0件のコメント

最新記事

すべて表示