ピクサー・イン・ア・ボックス「ストーリーテリングの技法」9

ピクサー・イン・ア・ボックス「ストーリーテリングの技法」9

ピクサー無料講座「ストーリーテリングの技法」日本語訳その9

カーン・アカデミーで公開中のピクサーの無料講座「ストーリーテリングの技法」の日本語訳を公開いたします。

今回は、レッスン2「キャラクター」より、3つ目の動画「ウォンツとニーズ」「アクティビティ2」の翻訳です。

これまでの翻訳はこちらです。

レッスン1

レッスン2

※本記事のキャプチャーはすべて、カーン・アカデミーで公開中のピクサーの無料講座「ストーリーテリングの技法」レッスン2の3つ目の動画「ウォンツとニーズ」「アクティビティ2」からのものです。また、カーン・アカデミーが掲載している米Pixar社の動画教育コンテンツに許可を得て翻訳し掲載しておりますが、Pixar社が本動画に正式な日本語訳を付与した場合にはそちらが正しいため、本コンテンツの掲載を取りやめる可能性があることをご理解ください。

動画3:ウォンツとニーズ

(ローマン)前回のビデオでは、内面の特徴と外見の特徴の違いについて話しました。ここではいったん、外見の特徴は脇において、キャラクターの心に注目しましょう。これを考えるための有力な方法のひとつが、次の質問をすることです。「このキャラクターは何を求めているのか?」

【なぜ、キャラクターのウォンツを理解するべきなのでしょうか?】

(スマイス)キャラクターのウォンツを理解することが重要なのは、それがあなたのストーリーを特徴づけるからです。もし、キャラクターが求め出すものを知らないと、彼らに旅をさせることが難しくなります。でも、この旅こそ、ストーリーの本質なのです。

(デル・カーメン)あなたのお気に入りの映画をひとつ、思い浮かべてください。きっとあなたは、キャラクターが「これがしたい」「チャンピオンになりたい」「王になりたい」「世界一のシェフになりたい」と口にするシーンまで飛ばそうとするでしょう。キャラクターはゴールを持つようになり、それを実現するために、ストーリーのなかで毎日毎秒、行動します。

(ローマン)ウォンツは、キャラクターを行動へと駆り立てます。キャラクターは、何かを求め、それを得るためにあらゆることをするでしょう。

ニーズとは、する必要があること、あるいは、成長や人生の成功のために学ぶ必要があることです。

たとえば、あるキャラクターは、満足や幸福のために、望みを分かち合う必要があることを学ぶかもしれません。

キャラクターのウォンツとニーズの区別は、キャラクターを組みたてるときに重要です。

【ウォンツとニーズの違いは何でしょうか?】

(マディソン)私たちはだれでも、ウォンツを持っています。「新しい車が欲しいんだ」。「VRマシンがほしくてたまらないんだ。とってもクールなんだよ」。それに対して、私のニーズとは、家族を養うことでしょう。ほかにも、いい関係性を築くことなども私に必要なものでしょう。

(コービン)ニーズとは、たいてい、私たちが受け入れたがらないものだと思います。それは、野菜を食べることのようなものです。デザート、つまり、人生を楽にしてくれるようなものにすぐ向かいたくなるでしょうが、時々、したくないこともする必要があります。食事の例えを続けるなら、それがあるから、フルコース料理が成り立つのです。

キャラクターがニーズを持つことは重要だと思います。しかも、そのニーズは、しばしばウォンツと対立するようなものです。なぜなら、そういうニーズはキャラクターをより強くしますし、より成熟させるような試練を乗り越える必要を生むからです。

(スマイス)たとえば、『トイ・ストーリー』のウッディが求めているのは、アンディの一番のお気に入りになることで、それは変わりません。

それに対して、ウッディに必要なのは、分かち合えるようになることです。友情を分かち合い、つねに自分が一番であろうとはしないことです。ものによっては、キャラクターは何らかのウォンツをはじめから持っていて、ニーズは、その実現の過程ではっきりと現れる場合があります。

(デル・カーメン)〔『モンスターズ・インク』の〕サリーの場合だと、彼のウォンツは、社内で出世することです。サリーは、みなさんと同じように、自分の仕事において一番になることを望んでいます。

それに対して、私たちはブーという存在によってサリーの計画を、心理的にですが、邪魔します。ブーは、サリーが相手にすることを望まない存在です。しかし、この少女はサリーを頼りにするので、サリーの目標と食い違ってしまいます。もし人間の子どもがいることがバレてしまうと、サリーが求める出世の道は閉ざされてしまいます。無に帰してしまうのです。

サリーが価値を置いて求めているものと、いま面倒を見なければならないものとは、折り合いがつかなくなってしまいます。ですが、自分のキャリアよりもブーのことを気にかけるようになると、サリーの心は、和らいでいきます。実際、もはやサリーは自分のキャリアをまったく気にしなくなります。

そしてサリーは、他の人とのつながりという、彼の人生に必要なものを選ぶことになります。サリーは、自分の人生にブーがいることを求めます。

(マディソン)だから、ウォンツがストーリーを面白いものにすることもありますが、ニーズこそ、感情を動かす核になるものであり、それによって映画は、劇場を出てから何年も経った後でも人々の心に残るものになるのだと思います。

(ローマン)次のエクササイズでは、あなたが知っているキャラクターや、自分が作りたいキャラクターのウォンツとニーズについて少し考えてみましょう。

アクティビティ2

エクササイズ2:ウォンツとニーズ

パートA:3本のお気に入りの映画の主人公を思い出してください。それぞれのキャラクターのウォンツとニーズを挙げましょう。

例:『モンスターズ・インク』のサリーのウォンツは、一番の怖がらせ屋になることだが、ニーズは、父親のような存在になることである。

パートB:あなた自身のウォンツとニーズを突き止めてみましょう。

パートC:前のエクササイズで考えた自分のキャラクターのアイデアに戻って、次の質問に対する答えを考えてみましょう。

  • そのキャラクターは、一番求めているものは何ですか?
  • そのキャラクターは、どんな人間になりたがっていますか?
  • そのキャラクターが成功するには、何が必要だと思いますか?

ficta onlineは、ストーリーロジックをテクノロジー化した、世界でも類を見ない最新のサーヴィスです。

これを機に、あなたの「やりたい」を「できた!」に変えましょう!

187 PV
CATEGORY :
TAG :

最近の投稿

More